学部3年生のユウトです.みなさんいかがお過ごしですか?私は春休みに入り,自分の研究を進めたり,友人と久しぶりに再会して将来について語りあったりして,充実した時間を過ごしています!
さて今回は,2025年2月12日に開催された「卒論発表会」の様子をお伝えします.卒論発表会は,4年生が約1年半取り組んできた研究成果を発表する場であり,学部での研究の集大成です.また,卒業のための最終試験でもあり,発表と質疑応答の内容を踏まえて合否が判定されます.
12研究室45名が発表する卒論発表会は,朝から夕方まで続く長丁場です.来年発表することになる3年生は,予習も兼ねて,自身の研究室の発表時間の管理と質疑応答でのマイク渡しをサポートします.発表前,4年生はリラックスした表情を見せていました.「最終試験なのに,なぜ落ち着いていられるの?」と不思議に思われるかもしれませんが,その理由は,4年生が徹底的に準備を重ねてきたからです.3年時にはセミナーⅠという研究計画を発表する場があり,4年時には研究の進捗を報告するセミナーⅡや他の研究室と合同での中間発表会があり,発表内容と質疑応答での受け答えを磨いてきました.また,山口研では先輩が後輩の相談相手になる学生発の取り組みがあり,メンバー同士で議論しながら,研究の新規性,有用性,実現性を言語化してきました.もちろん,最後は自分自身の努力が必要ですが,私は4年生が夜遅くまで実験に取り組んでいる姿を何度も見てきたので,日々積み重ねられた努力が各々の自信になっているのだと思います.

4年生と山口先生の発表前の作戦会議
発表準備ができた頃,会場に大学院生の先輩方が姿を現しました.次の週に自身の修論発表を控えていて忙しいはずなのに,4年生を応援し,見届けるために足を運んでくれる様子を見て,先輩方の面倒見の良さを強く感じるとともに,山口研には研究室全体で支え合う文化が根付いていると改めて実感しました.私たち3年生は,来年の自分たちの発表のイメージを膨らませつつ,これまで約半年間お世話になった4年生の発表を夢中で写真に収めました.
それでは,4年生の勇姿をご覧ください!
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『AIでの3Dオブジェクト生成による仮想空間作成支援の提案』
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『LLMハニーポットを用いたSNS詐欺の手口の解析の研究』
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『感想の共有による居心地の良いオンラインコミュニティ形成の研究』
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『拡散モデルでの見本生成を用いた違和感予知に基づくイラスト指導の研究』
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『共感により心理的安全性を与えるバーチャルファミリーの研究』
4年生の発表は全員がデモンストレーションを交えたものであり,迫力のあるプレゼンに聴衆全員が聞き入っていました.ですが,聴衆の興味を引く発表ほど多くの質問が浴びせられるので,最後まで目が離せません.聴衆からは「オリジナルの工夫は何か?」「どういう場面で役立つのか?」「どこまで一般性があるのか?」など,研究の内容を深掘りする質問が次々に浴びせられました.しかし,4年生はわかりやすい言葉を選びながら,一つ一つ丁寧に答えていきました.私は質疑応答を聞きながら,日頃,先輩方が「発表のテクニックは短期間でも身に付くが,質疑応答に答える能力は時間をかけなければ身につかない」「どう伝えるかよりも何を伝えるかの方が大事だ」「結局は新規性,有用性,実現性を示す論文が書けたら勝ち」「なぜ,論文を書き直すのかって?誰にでも伝わる,より良い表現を探しているのさ」「細かいところまで拘ることが大事だよ.だって,何度書き直してもどんどん良くなるだろう」と,私たち3年生へ熱くアドバイスしてくれたことを思い出していました.
こうして約9時間にも及んだ卒論発表会は閉会しました.メンバーは全員で研究室へ戻り,判定結果を待ちました.発表を終えた直後は達成感に満ちた表情を浮かべながら互いに労いの言葉を掛け合っていた4年生も,この時ばかりは言葉数が少なくて緊張した面持ちでした.やがて,山口先生が戻ってきました.結果は・・・全員合格でした!みんなの表情が一気に和らぎ,安堵の笑顔が広がりました.

4年生と山口先生の合格記念写真
改めて4年生の先輩方,発表お疲れ様でした.そして,約半年間,私たち3年生と共に濃密な時間を過ごし,貴重なアドバイスを沢山くださったことにお礼申し上げます.先輩方の卒業という節目でバトンを受け取った3年生ですが,みんなで力を合わせて先輩方よりも速く!もっと遠くまで!走って行きたいと思います.時折,このブログを読んで,研究室で共に過ごした大切な時間を思い出して欲しいです.どうかお元気で.ありがとうございました.
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